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2016.04/11 [Mon]
「おまえの名は、これから一休としたらいいだろう」 華叟(かそう)師
上手なあいずちは、人の心の真実を汲み出す誘い水である。
吉川英治
一日、一日過ぎゆく早さよ。なんにもせずにすぎて行く。
「あーあ あーあ」と、ついため息。昨夜は88歳になる友人から
久しぶりに電話が入り、そのお元気さに、いつも、見習わねば、
と、刺激を受けます。お年を感じさせず、やはり、このようにあい
ずち・・・というか、話題がいいのですもの、惹き込まれて、つい
つい長話になります。そしてその優しさに、有り難いなぁ・・・・。
とてもいい人生を送っておられ、羨ましいと憧れます。
もうひとり83歳のかたも電話がありましてね。その方は、私が
いつもすべてに「ありがたい。ありがたい」といいますので「とて
も、そういう気持ちには、なれないわぁ・・・」と、笑いながら、お
っしゃいます。あっそうかぁ・・・・そうは思えない・・・そうおっしゃ
ることを、思いながら、体調があまりよくないんだなぁ・・・・。
私は、なんでもが、ありがたいなぁと日々あらゆることに、思い
感じて、ありがたいのです。それは相当に幸せなんでしょうね。
たぶん体調もいいからだし、自分で一人を楽しんで過ごせるこ
とがいいのかもと思うのです。そしてそれがありがたい。
そうなんだなぁとしみじみと感じた昨夜のことでした。
さあ、今日も、私も頑張らないと・・・・ね。今日を楽しく!
☆前の世に この世に 来世に☆
よく思うのです 長い人生
いろんなことがある
だからこの世でいいことを
しないといかんと思う 毎日 毎日
悪気じゃあなくて
傷つけたかな こりゃぁ
うらまれてるな
生きるの下手だな
ときどき そう思うことがある
でも それが生きてるってこと
-------------------------------------------------------
{トンチ小僧から名僧に}
一休 武者小路実篤 著
苦しい修業
それから宗純(一休)は、ますます決心を強くしました。 そして
誰について修業したらいいか、熱心に師とするにたる人を探しま
した。 いろいろの人につてを求めて会ってみました。あるいは、
うわさをいろいろ聞いてみました。が、これという人には出会いま
せんでした。
だが宗純は失望しないで求めました。そして、近江の国堅田の
禅興庵の華叟(かそう)老師こそ、自分の求める人だということを
知りました。
宗純はまっすぐに、華叟の門をたたきました。
――-省略―――
宗純は、はじめて、はっきりことわられると、ゆるされるまで門前
で待つことを心に決めました。
華叟と自分と、どっちが根気がいいか。
宗純は夜になると、湖水に浮かんでいる船の中で寝ました。そし
て、朝になると寺の門前で待つことを心に決めました。
こうして、四、五日がすぎました。
ある朝、宗純はいつものように、寺の門前にいました。すると、華
叟が弟子を連れて出てきました。宗純を見ると、
「このまえのぼうず、まだいるな、水をぶっかけて追いはらえ」
そう言って出掛けていきました。
弟子たちはほんとうに水をもってきて、宗純にぶっかけて追いはら
おうと思いましたが、宗純は、そんなことにはおどろきません。で、水
をかけるほうが気がひけて、
「こんなかわり者には、さわらないほうがいい」
と、いってひっこんでしまいました。
華叟が昼過ぎに帰ってみると、宗純はすまして門前に座り続けて
います。 華叟もはじめて、
(このぼうず、ふつうの男とちょっとちがうな)
そう華叟は思わないわけにはいきませんでした。
「はいったらいいだろう」 そういいました。 「はい」
丁寧に頭を下げて、宗純はにこっと笑いました。
―――省略―――
それからの宗純の修行は、ひととおりではありませんでした、だが、
ニ年たっても、三年たっても、宗純は、まだ、どこかこだわりがありま
した。
――-省略―――
宗純は、このとき、いままで、はいりたくってはいれなかった世界に
入れたのです。それから何日かたったとき、宗純は師の華叟に一つ
の歌を見せました。
有漏路(うろじ)より無漏路(むろじ)帰る一休み
雨ふらばふれ風ふかばふけ
有漏路とはこの世のこと、無漏路とはのちの世のこと。
つまり、この世は、まえの世から、のちの世へいく、道中のかけ茶
屋で一休みしているようなもの。ほんのつかのまのことだから、どん
なに風がふき、雨が降ろうとも、しんぼうしよう。いや、どんな嵐がや
ってきても、勇敢に立ち向かっていこう。
という意味です。 華叟は、それを見るといいました。
「おまえの名は、これから一休としたらいいだろう」
こうして、宗純は、一休となったのです。
――ー――ー――ー――ー――ー――ー――ー――ー――ー――ー
一休さんの漫画だいすきでした。どうしてテレビでやらないかなぁ?
わが子が小さいときに見てて、面白かったなぁ・・・・。
短歌
春という花冷えという寒きなかをボケと健康案じ散歩す
俳句
公園のチュリップ咲き「咲いた」歌う
川柳
わが手見て皺ばかりなりああ老いし
吉川英治
一日、一日過ぎゆく早さよ。なんにもせずにすぎて行く。
「あーあ あーあ」と、ついため息。昨夜は88歳になる友人から
久しぶりに電話が入り、そのお元気さに、いつも、見習わねば、
と、刺激を受けます。お年を感じさせず、やはり、このようにあい
ずち・・・というか、話題がいいのですもの、惹き込まれて、つい
つい長話になります。そしてその優しさに、有り難いなぁ・・・・。
とてもいい人生を送っておられ、羨ましいと憧れます。
もうひとり83歳のかたも電話がありましてね。その方は、私が
いつもすべてに「ありがたい。ありがたい」といいますので「とて
も、そういう気持ちには、なれないわぁ・・・」と、笑いながら、お
っしゃいます。あっそうかぁ・・・・そうは思えない・・・そうおっしゃ
ることを、思いながら、体調があまりよくないんだなぁ・・・・。
私は、なんでもが、ありがたいなぁと日々あらゆることに、思い
感じて、ありがたいのです。それは相当に幸せなんでしょうね。
たぶん体調もいいからだし、自分で一人を楽しんで過ごせるこ
とがいいのかもと思うのです。そしてそれがありがたい。
そうなんだなぁとしみじみと感じた昨夜のことでした。
さあ、今日も、私も頑張らないと・・・・ね。今日を楽しく!
☆前の世に この世に 来世に☆
よく思うのです 長い人生
いろんなことがある
だからこの世でいいことを
しないといかんと思う 毎日 毎日
悪気じゃあなくて
傷つけたかな こりゃぁ
うらまれてるな
生きるの下手だな
ときどき そう思うことがある
でも それが生きてるってこと
-------------------------------------------------------
{トンチ小僧から名僧に}
一休 武者小路実篤 著
苦しい修業
それから宗純(一休)は、ますます決心を強くしました。 そして
誰について修業したらいいか、熱心に師とするにたる人を探しま
した。 いろいろの人につてを求めて会ってみました。あるいは、
うわさをいろいろ聞いてみました。が、これという人には出会いま
せんでした。
だが宗純は失望しないで求めました。そして、近江の国堅田の
禅興庵の華叟(かそう)老師こそ、自分の求める人だということを
知りました。
宗純はまっすぐに、華叟の門をたたきました。
――-省略―――
宗純は、はじめて、はっきりことわられると、ゆるされるまで門前
で待つことを心に決めました。
華叟と自分と、どっちが根気がいいか。
宗純は夜になると、湖水に浮かんでいる船の中で寝ました。そし
て、朝になると寺の門前で待つことを心に決めました。
こうして、四、五日がすぎました。
ある朝、宗純はいつものように、寺の門前にいました。すると、華
叟が弟子を連れて出てきました。宗純を見ると、
「このまえのぼうず、まだいるな、水をぶっかけて追いはらえ」
そう言って出掛けていきました。
弟子たちはほんとうに水をもってきて、宗純にぶっかけて追いはら
おうと思いましたが、宗純は、そんなことにはおどろきません。で、水
をかけるほうが気がひけて、
「こんなかわり者には、さわらないほうがいい」
と、いってひっこんでしまいました。
華叟が昼過ぎに帰ってみると、宗純はすまして門前に座り続けて
います。 華叟もはじめて、
(このぼうず、ふつうの男とちょっとちがうな)
そう華叟は思わないわけにはいきませんでした。
「はいったらいいだろう」 そういいました。 「はい」
丁寧に頭を下げて、宗純はにこっと笑いました。
―――省略―――
それからの宗純の修行は、ひととおりではありませんでした、だが、
ニ年たっても、三年たっても、宗純は、まだ、どこかこだわりがありま
した。
――-省略―――
宗純は、このとき、いままで、はいりたくってはいれなかった世界に
入れたのです。それから何日かたったとき、宗純は師の華叟に一つ
の歌を見せました。
有漏路(うろじ)より無漏路(むろじ)帰る一休み
雨ふらばふれ風ふかばふけ
有漏路とはこの世のこと、無漏路とはのちの世のこと。
つまり、この世は、まえの世から、のちの世へいく、道中のかけ茶
屋で一休みしているようなもの。ほんのつかのまのことだから、どん
なに風がふき、雨が降ろうとも、しんぼうしよう。いや、どんな嵐がや
ってきても、勇敢に立ち向かっていこう。
という意味です。 華叟は、それを見るといいました。
「おまえの名は、これから一休としたらいいだろう」
こうして、宗純は、一休となったのです。
――ー――ー――ー――ー――ー――ー――ー――ー――ー――ー
一休さんの漫画だいすきでした。どうしてテレビでやらないかなぁ?
わが子が小さいときに見てて、面白かったなぁ・・・・。
短歌
春という花冷えという寒きなかをボケと健康案じ散歩す
俳句
公園のチュリップ咲き「咲いた」歌う
川柳
わが手見て皺ばかりなりああ老いし
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