おばあちゃんのひとりごと

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眠れぬままに昔 昔の思い出をひとつ

   

             季節外れの蛍と父の思い出

                                                                                                                   蛍飛ぶそんな情景今は無いがわが心には消えることなし

        
          蛍 蛍 蛍よ
   

          「起きておいで」 朝 母の呼ぶ声に目を覚まし
          ちいさい妹ととわたし 小さいちいさい頃のことです
          「お父ちゃんが蛍を捕まえてきて下さったよ」
          田舎の大きな家でした。昼間でも仏間の傍の部屋は
          襖を閉めると暗いのです。母は閉め切って
          「見ててね。」
          蛍を離しました。蛍は ホンワリ ホンワリと光る
          美しくて妹とわたし、息をのみ
          ただ ただ 見つめていました
          母がわたしと妹を優しい顔でみていました
          その母の顔が浮かぶのです


          当時 父はお役所に勤め 転勤も多く
          朝暗いうちに出かけ 夜遅く帰る日々
          父に会う日もないような生活の中で
          たまに 出かける姿はとても素敵でした
          キナリ色の麻のスーツにキナリ色の麻のソフト帽白い革靴
          皮のカバンを持ち出かける姿は幼いながら魅力的でした
          夜遅く帰る田舎道は真っ暗だったことでしように
          どうやって蛍を捕まえて持ってきてくれたのかなあと今も不思議
          聞くこともないままに、父も母も妹も
          みんな逝きました。
          たぶん 父は小さい妹と小さい私が
          喜ぶところをが、さぞ 見たかったことでしょうね

          その心かわかるのです
     
          今なら 父の愛情が痛いほどに感じられ
          母の優しさとともに いい両親であつたなあ
          しみじみと懐かしく思い出すのです
          親孝行などすることもなく
          ありがとう ありがとうといっていきました
          私は 今 やっとありがとうと心で言うのです
          親の愛の深さに泣きます
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フェアリーグランマ

Author:フェアリーグランマ
ひとり暮らしのおばあちゃんですが、毎日を詩や短歌を作って楽しんで暮らしています。

心に残った本の一節を御紹介させて頂いております。

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