おばあちゃんのひとりごと

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「中途半端がもっともいかん」ー私すべて中途半端だったなあー

 昨夜のブログの続きですが、会津八一師のこと。若い頃読ませて頂き、心
に残っています。またこうして読めたことがありがたいことです。たぶん、
 
 小島直記氏の本を、読ませて頂いていたと考えているのです。

 昨夜、「鳩の橋」小笠原忠著です。(お名前を間違え失礼しました。)

 

 
「人間・出会いの研究」小島直記著より

 昭和40年の「文学界」10月号に載った小笠原忠の小説「鳩の橋」に次のように
書かれている。(このことは、拙著「志に生きた先師たち」に引用しているが、会津
の人柄を知る上でまことに好ましいものと思い、再掲したい)――省略ーー

―――一部 抜粋ーーーー

 三年生のとき。
 「私」はある日、担任の先生ならぬ教頭先生から直接呼び出しをくった。
 学校の隣は犬養毅(注 首相のとき、5・15事件で青年たちにピストル
 で撃たれ、死亡)の邸。そこに忍びこんで、糸とハリで、鳩を釣ろうとし
 て三大夫(執事)の老人につかまったが、そのことがもうわかったのかと
 おそるおそる教頭室に入る。
  はたして、教頭先生のそばに袴をつけた三太夫の老人がいて、

 「この生徒です。教頭に処罰して頂きたい」
  と声をはりあげた。

  ところうが教頭は、少しも「私」を叱らないで、かえって三太夫をたしな
 めたのだ。
  「この生徒は第一鳩をつかまえてない。この生徒の方こそあんたにつかま
 ったのだ。それにこの生徒は、自分の組と名前をちゃんとあなたに告げてい
 る。この正直はわが校のモットーにぴったりであって、ほめてやってもいい
 くらいなのだ」

 「---」

 「鳩は日本中どこにもいる。犬養さんのお宅は広いから鳩も遊びに来る。その
 鳩と遊ぶに生徒が入る。それが犬養さんにとってどれだけの迷惑だというのだ。
 政治家として日本国中の人々の幸福を考えているはずの犬養さんが、鳩の一羽
 や垣根の超境なんて問題をするわけないよ。帰って聞いてみたまえ」

  教頭は、いきりたつ老人に逆ねじをくわせ、「私」あっさりゆるされた。

 会津教頭は学校経営者側と対立して、学校を辞めねばならなくなった。その別れ
 の挨拶で次のようにいった。

「かえりみて、私はもっとも悪い教師であった。私は今日まで諸君と遊んでばかり
いて教えたことは一度もない。最後に一つだけ私の言葉にして記憶してほしい。
 それは、中途半端がもっともいけない、ということである。野球をやるなら、とこ
とんまで野球をやれ。柔道をやるなら、とことんまで柔道をやれ。そして学問も同じ
こと。歴史でも、物理でも、それが自分の一生の仕事と決めたら、それをとことんま
でやれ、ということをはなむけの言葉として贈る」


 その日、「私」は先生に呼ばれた。

「君にうちで飼っている鳩を5羽、みんなやるから取りに来るように」
 そしてつけ加えた。
 「鳩に三枝の礼あり」ということわざを試すために鳩を飼ったが、それは真っ赤なウソ
で、高い枝の安全を独占しようとする親のエゴイズムにすぎないことがわかったから、お
れにかわって今度は君が飼ってくれ。君なら大事にしてくれるだろうから」
 先生は犬養事件を覚えていたのである。ーーーー省略ーーー

ーーーーーーーーーー
 これを読んでいると、楽しくなるのです。いまどきではありえない光景があり、わたしの
頭にその悪戯なる子供らが、映像になり浮び、ひとり昔読んだときもいまもなんか新鮮なの
です。心の奥に、わたしもそういうことがしたい子供だからかしら? ねえー(笑)
 読むたびに、笑っている時自分がいて、幾つになっても精神年齢は幼いままだなー
 自分に呆れつつも、満ち足りた心になるのです。 

短歌5首

   振り返り我が人生は情けなくも中途半端だ路線変えるか

   なかなかに難しき哉若い頃学ばずにきて今老いて学ぶは

   北風に対応対策完全に整え散歩張り切りゆこう

   しっぱいをしてばっかりの婆さんで今日を笑って明日も笑って

   やることは早いだけども上手くは無いそんなわたしはそのまま生きる

   
ーーーー


  世の中の人は何とも言わば言え。我が成すことは我のみぞ
  知る
                       坂本龍馬


ーーーー  

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Comment

いいお話です^^

この教頭先生のような先生が増えたら、
学校という場所も、そこに通う子供達も、
のびのびとして心地いいでしょうね。

趣味は、中途半端で投げ出す事はないのですが、
他の事になると、自分の事なのに疑問符が湧いてきます(^^;

失敗しちゃった自分を笑えるって、素敵です^^
私も、そうしたいな♪
  • posted by 夢桜
  • URL
  • 2014.01/22 20:58分
  • [Edit]

Re: いいお話です^^

> 会津八一様ね。いいね。わたしあの「鳩の話」好きで、いつも何度読んでも同じ処、
 で「プ―」って吹き出すのです。これで、わたしがいかに面白い人か分かるでしょう。
 
 失敗も・・・
  そう言って下さってありがとう。
  一生懸命のうえの失敗のつもり。馬鹿な結果よ。
  {要するに恥ずかしがらない}そこが問題ね。
  もう堂々とする。それしかないものね。

 そして完璧を求めてはいけない……自分に言いきかせてるの。(笑)







この教頭先生のような先生が増えたら、
> 学校という場所も、そこに通う子供達も、
> のびのびとして心地いいでしょうね。
>
> 趣味は、中途半端で投げ出す事はないのですが、
> 他の事になると、自分の事なのに疑問符が湧いてきます(^^;
>
> 失敗しちゃった自分を笑えるって、素敵です^^
> 私も、そうしたいな♪
  • posted by フェアリーグランマ
  • URL
  • 2014.01/22 21:46分
  • [Edit]

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