おばあちゃんのひとりごと

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泣くことはない……めでたい。めだたい。笑ってお別れしたい・・・

「帝王学ノート」伊藤肇著より

 ーー笑ってお別れしたいーー

 住友銀行頭取の岩澤正二さん(現東洋工業会長)とはしょっちゅう会ってはいるが、考
えてみると、あまり真面目な話をしたことがない。いや、あまりどころか、一度もないかも
しれない。しかし、それでいて、意、自ら通じているのは、ウマがあうのだろう。

 その岩澤さんと神田の「藪」で、そば味噌を肴に酒をくみかわしながら、住友の総理事だ
った伊庭貞剛を語った。大体、筆者の伊庭貞剛論は伝記作家。児島直記さんの受け売りだ
が、岩澤さんは一つ一つ、あいずちをうってきてくれた。

 もともと聞き上手なので、すっかりいい気持ちになってしゃべりまくった。
 それから一週間たった。
 酒とそば味噌の味はしっかり覚えていたが、会話の内容などはすっかり忘れてしまってい
た。
 そこへどさりと書籍小包が届いた。開けてみたら「幽翁」とあった。

 「幽翁」は伊庭貞剛の雅号で、昭和8年発行の古いものでだった。こういうさりげなさは
岩澤さんの身上でもある。

 息もつかずに、一気に読みあげた。さすがに住友マンの理想的人間愛だけに、その言動に
はコクがあり、実にいい読後感だった。とても全部はのせきれないが、得に感動した箇所を
語録の形で紹介してみたい。

 ☆人間は病気のときと、健康のときと、このニつの境涯を処する工夫を究めておかねば
  ならぬ。

  ある人が「近頃、神経衰弱を患って、どうも身体の調子がよくありません。ひとつ座禅
  でもやってみては、と思いますが……」相談すると、翁は頭をふってこういった。
  「それは大変な心得違いじゃ。神経衰弱なら、医師のところはいきなされ、病気を治すは
  医者に限る。まず、病気を治し、体を丈夫にして元気がピチピチと体じゅうにはちきれそう
  になってから、その上で座禅をしたければ、やるがよかろう」


 ☆言葉を八分にとどめて」、あと二分は、むこうに考えさすがよい。
  分かる者にはいわずともわかる。
  分からぬ者には、いくらいってもわからない。

 ☆仕事のうちで一番大切なことは、後継者を得ることと後継者に仕事をひきつがしむる時期
  を選ぶことである。これがあらゆる仕事中の大仕事である。
   後継者が若いといって、譲ることを躊躇するものは、おのれが死ぬというjことを知らぬもの
  だ。

 ☆本当に重役が命がけの判を押さねばならぬのは、在職中に、たったニ度か、三度あるくら
  いのものだ。五度ともなれば多すぎる
   この二度か、三度の判が立派に押せれば、会社から、どんなにあつい待遇を受けてもよ
  い。そして、それ以外の判は盲判でさしつかえない。


 ☆最高の位、最高の禄、これを受くれば、久しく止まるべきではない。

 
 ☆「一瓢長ェニ酔ウテ、家、貧ナルニマカス」などと鳴くところに風流があると思っている
  ようでは風流もホンモノではない。
  「富貴ニ素シテハ、富貴ニ行イ、貧賎ニ素シテハ貧賎ニ行ク」ということまで至らなくては
  ダメだ。


 ☆因縁とは、まことに妙なものだ、
  因縁のある金は、いくら掃き出すようにしても入ってくる。
  因縁がなければ、腹にくくりつけておいてもさっさっとでていってしまう。
  人間もこれと同じだ。
 「どうかいてくれ」と頼んでも出ていってしまうのも因縁なら、いくら追い出そうが、戻っ
  てくるのもまた因縁だ。


 ☆泣いて棺を送られるようでは、その徳、いまだおおいなり、とは言えない。
  幽翁が息をひきとるとき、周囲が嗚咽すると。「泣くことはない。めでたい……めでたい」
  といい「いずれも兄弟なかよく、人生を笑ってすごすように……ああ、こんな喜びはない。
  笑ってお別れしたい」と結んだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 若い頃読んだのだけれど、年とともに、自分の考えが変わってくるのが面白いのです。
 そうか、言葉は八分にとどめたがいいのか・とか~納得したものです。

 いまでは、この最後の(自分が相当に老いたせいか)~好きになりましたね。
 心しないと~と思うようになりました。
 
 「泣いて棺をおくられるようでは、その徳、いまだ,多いなりとはいえない…」
 ・・・なを、いいのが……。・・・

 「いずれも、兄弟仲良く、人生笑ってすごすように~」

 これは、子どもや孫に、伝えたいのです。生きてゆくのに、私が心がけているのです。
        「笑って日々 過ごすことを……」
 
 短歌5首

   春がきた感じる吾に心とてなにをしようぞはかりかねつつ

   土筆出たかレンゲは咲いたタンポポはオタマジャクシはメダカはおるか
  
   吾ゆかば子らや孫らに仲良くと伝えたきかな幸せであれと

   神社の一本の桜満開にひとり花魅すただ心寄せて

   宇宙みあげ春になった語りつつ手を合わせただ感謝を祈る

   
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Comment

これも、いいお話ですね^^

私も笑顔で、お別れしたいな^^
子供達が仲良く、それぞれが自分らしく、笑顔で生きて欲しい。

今日は一段と春らしかったです♪
  • posted by 夢桜
  • URL
  • 2014.03/24 21:00分
  • [Edit]

Re: これも、いいお話ですね^^

 こんばんは。有難うございます。ホント!
 素晴らしい方です。誰でもが願い、そうしたいと心の何処かに誰もが思い、~
誰もが分かっていることを、さりげなく、こうして、書きとめられた。人として
 ご立派な人格者だといわずとも感じるのです。こうして書いて下さって、読む
ことが出来て、「そうなのだ。」ハッと気ずかされます。心深いところで……。
 きっと、みんな 知っておられることよね。わかっておられる。当然に~。
 
 
 誰もが心の奥に持つ何かが~心が目覚めるのではないでしょううか。わたしも
若い頃、読んだときは、「あーーそうだなあーー」と思ってたけど。今は、切に
思います。明るく、私も日々生きていたいし、子どもらに、いまも未来も、

 笑って楽しい毎日を過ごしてほしいからーー。
  • posted by フェアリーグランマ
  • URL
  • 2014.03/24 21:31分
  • [Edit]

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Author:フェアリーグランマ
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