おばあちゃんのひとりごと

Entries

なせばなる なさねば成らぬ何事も 成らぬは人の なさぬなりけり

「大和古流の「躾」と「為来(しきたり)」友常貴仁著より
  「聖徳太子以来の精神を、大事にしつずけた家伝……まことに想像を絶する
   一子相伝の世界}

 ーーなせばなるーー
 
ーー省略ーー
 
 実は、”なせばなる…”の和歌を知っていた有名なアメリカ人がいました。それは昭和
36(1961)年に、アメリカ合衆国35代大統領に就任したジョン・F・ケネディで
す。彼は当時、日本の記者から、
「日本で最も尊敬する人は誰ですか」
 と問われたとき、即座に、
「上杉鷹山」
 と答えたのです。そして、
「日本の政治家としての理想は、鷹山公のように努めることで、今、アメリカも大事な時
であるから、私も必死に頑張るつもりである」
 と語られたのです。
「上杉鷹山」なる人物は、米沢藩という田舎の小さな藩の殿さまです。しかし、この殿様、
ただ者ではありませんでした。米沢藩がたいへん貧困であった実状を打開し、行政改革、
財政立て直しに成功した名君なのです。

 ・学問の根本は此の身を修めるということが第一義である。

 ・起居動静、学問でないものはない。

 ・実践と方法が日常性である。

 細井平洲先生の指導のもと、しっかりとした学行一到の修業をされた末の大事業でした。そ
の鷹山公の生涯を通じての信念の一詠こそ。

   なせばなる なさねば成らぬ何事も
    成らぬは人の なさぬなりけり

 であったのです。当家では、、この一言、鷹山公の魂霊ばかりでなく、母堂の魂霊まで言って
います。そして、どのような困難に出会ったときも遅れることなく努力精進ができる心構えが、
でき上がっていくのです。毎日毎日、母の念仏のようなぐらいに存在した。
 ”なせばなる……”は、今、当家の幼子たちの苦難を乗り越えるためにも、たいへん重要な言
の葉となっています。

 ”なせばなる……”と聞くと、何か不思議とどんな困難なことも乗り越えられるような心持ち
となってしまうのです。幼子とても同様に感じているようです。

 一日に108本の矢数を修業すれ弓術、幼子にとってたいへんであったと思います。その積み
重ねが初奉納という「晴れの日」の瞬間をもたらすのです。

 父子。早朝より神前礼拝を行じ、種々の為来(しきたり)のあと幼子は斎場、結界へと自らの
足を踏み込んでいきます。
 幼子は父である私の目を見て、必死に今の今、何をなすべきであるのか尋ねてくるのです。
 当主である私は、冷たく視線をはずしました。

 その瞬間刹那です。幼子が神と直接対話しだしたのです。まことに神々しい姿でした。

 完全に人間独り自立の姿なのです。

 そうなりますと、反対に当主であったはずの私が父親になってしまいます。検見という役を忘
れて稽古修業の折々の所作どおり、”失”なく行ぜられることを心から念じ、願うのみでした。
 まだまだ幼子には無理な行、次代を早く育てたいという当主の願いに無理な行を乗り越えよう
とするわが子です。

 母堂も奥も、一族みなみな見守るばかりでした。
  深夜にわたる稽古修業どおり、神に導かれ
て行くずる幼子。無事初奉納を行じ戻ってきたときには、”なせばなる……”の名詠、父子の
暗黙の会話でありました。

 たった三十一文字の言の葉が人を支え、心強め、神々しい姿にまで幼子を導く力があること
を、今更ながら感じ入るのです。

 一度、自分の心で自らの足で進むことを覚えた人間は安心です。いつでもその時の心境を思
い出し、示現できるものですから……。それが人生自立の第一歩です。この自立の第一歩を踏
み出させるため、親として当主として導いてきたのです。その試験を無事越えた幼子の姿こそ
、次代、未来への第一歩でした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


     家庭とは、美しい奇跡……生命を与える奇跡と愛を与える奇跡……
                  フランスの作家 D・ドゥコウン
 
 
     世界でいちばん有能な先生によってよりも、分別のある平凡な父親
     によってこそ、子どもはりっぱに教育される。
                         ルソー「エミ―ル」


     草木のさやぎにも神の声が聞かれた遠い古の代から、歌は神や人と
     ともにあった。
                      風巻景次郎「中世の文学伝統」

    なにごともなせるように努力することなんだ
       
       その苦労に、芽がでて
       その努力に 花が開く
       

  

      
       
       
       
 
スポンサーサイト

Comment

NoTitle

家庭とは、子供にとって、
安心出来る絶対的な場所でなければいけない。
それなのに、家庭が安心出来ない場所だったら、
子供は居場所を失ってしまう。
それが解かっていない親が、どれくらいいるんだろう。

子育てとは、自立出来るようにする事。
決して、親の都合のいい家来ではない。
老後の世話をさせる道具にするくらいなら、
子供など産まず、育児にかかるお金を貯金すれば、
老後は安心だろうと思うんですけどね。

まだまだ、「子供」や「嫁」を、道具とみなす人は多いのです。
  • posted by 夢桜
  • URL
  • 2014.04/22 19:41分
  • [Edit]

Re: NoTitle

そうだよね。私ははあまり子どもが見れなかったから、
世話をしてもらっては申し訳ないからね。うまく上手に
あとの老いの人生頑張る。アッハ、アッハ。ファイト。

 貴女の言う典型の家をされて、きたからね。
 
 そうなのです。
 もうすんじゃったわあーー。
 一生は一回というのにね。あーあーだあー。

 なせばなる。なさねばならぬなにごとも。

 いつも心に持って、しっかり、思うように
努力するわーー。
  • posted by フェアリーグランマ
  • URL
  • 2014.04/22 21:58分
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

プロフィール

フェアリーグランマ

Author:フェアリーグランマ
ひとり暮らしのおばあちゃんですが、毎日を詩や短歌を作って楽しんで暮らしています。

心に残った本の一節を御紹介させて頂いております。

ランキング

ブログ村のランキングに参加しています。応援してくれたら元気が出ます!
にほんブログ村 ポエムブログ 自作詩・自作ポエムへ にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ
にほんブログ村 にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村

flag counter

Flag Counter

最新記事

最新トラックバック

音楽