おばあちゃんのひとりごと

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山田無文老師の若き頃・・山岡鉄舟先生(追記に書いたよ)

「子育てのこころ」盛永宗興著より

                              「大いなる者に抱かれて}
 まえの妙心寺の管長さんでありました山田無文老師が、若い頃、ひどい肺病を
病まれて、親の家で養生されたことがあるそうです。兄弟でもそばに寄りつかない
ようになって、離れへかよってきてくれるのはお母さんだけ。そういう状態で、まだ
お坊さんになられてからそう間がなかったころですから、自分でもなかばもうだめ
だと思いこんでいたのでしょう。
 当時、肺病というのは、いちばんいやがられた病気です。離れのそばに立って
いる塀の外を小学校の子供が行き帰りに、
 「ここは肺病やみがいるから、早くとおらないとうつるぞ」
 と、いって、パーッと走ってとおるのが聞こえるという状況であったようです。
 もう生きる希望も失ったような気持ちで、暑い夏がすんで秋口のころ、縁側に出
て、朝、見るともなしに南天を見ながら、吹いてくる涼しい風に吹かれていたとき、
ふと、
 「ああ、みんなから見離されてしまったように思っていたけれども、私にはまだこ
ういうすばらしい風があったじゃないあか」
 と思われたそうです。そしてそのときにつくられた歌が、

 大いなるものにいだかれあることを
       今朝ふく風の涼しさに知る

 というすばらしい歌です。いまお里のほうで歌碑になっているようです。
 私たちはそういう大きな者に包まれているわけで、自分のちっぽけなはからいで生き
ているのではなかったのです。自分でもうだめだとおもいこむなどということは、僭越な
ことであって、この大きく包み込んでくださっているものにおまかせすればいいのだとい
う、そういう最初の宗教的体験を通られたあと、うす紙をはぐように胸の病もよくなられて、
天才的な立派な宗教者がひとり生まれたわけです。
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  短歌
    
   つくずくと老いのひとり居幸多く皆が優しく有り難き日々

   「そんな日もあったなあ」と過ぎし日を友らと語る初夏のひとひ

   夕方の公設市場の半額を狙って一人の夕飯とせり

   最高のじんせいなのだとひとり居の今を喜び大事に過ごす

   文書きつつ思い出せない字にドキリボケの始まりか冷や汗の出る
 

「禅の名言」高田明和著より
…君子の交際は水のように淡く…
   好かず 嫌わず 使う大物
                              松岡萬(山岡鉄舟の門人)
 山岡鉄舟が尊皇攘夷党を作ったのが1859年のことで、松岡萬は。旧幕臣として
一緒に働きました。後に鉄舟が明治政府のために働いていることを知り、最初は、
鉄舟を暗殺しようとしたのですが、鉄舟に戒められ影響を受けて、門下になった人で
す。
 彼は後に「鉄舟先生御平話のうちに、必ず人のためになることを申さる」と日記に書
いています。御平話とは易しい説法のことです。まったく鉄舟に心酔していたことが分
かります。
 松岡が鉄舟のことを詠った和歌がありますのでお示しします。差別的な言葉が含ま
れていますが、当時のことなのでお許しいただきたいと思います。
「智愚いわず、つんぼめくらや腰ぬけも 好かず嫌わず つかう大物」
 鉄舟は、人間を使う、あるいはつきあう時に、べったりでもなく離れてもいない、付か
ず離れず、好かず嫌わずを自然体で行えた人のように思えます。このことは非常に大
事です。君子の交わりは淡き水のごとし、と荘子も述べています。また欠点の中にある
良い点を見出し、これを大切にしてつき合うことが大事で、そうでなければ、すべての人
に裏切られたなどと世を呪うような態度をとる人間になってしまいます。
 鉄舟は豪放で、他人の面倒をとことんみたといわれます。しかし、面倒を見ても恩を着
せたり義理を返すことを強いなかったのでしょう。それが人間関係を良くする道だと思い
ます。
 世の中には、有能な人のみをちやほやし、その人のみを重用する人が多くいます。しか
し、有能な人は同時に打算的な面も持っています。これから、という時に自分勝手な生き
方をし、こちらから離れてゆくということも目にします。逆に、目立たなくても逸材はいます。
 その人の何か使い道のあるところを見出し、つきあってゆく、これが長続きする人間関係
の基本のように思えます。
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