おばあちゃんのひとりごと

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神が感覚をなくすことで私たちを護ってくださったのでしょう。

 俗望を捨てて、雅望に生きなさい
                     安岡正篤

 楽しい昨夜は、あっという間に過ぎ、皆と会えて楽しい一瞬。
 今日も夏本番、暑い日。 鴉がどこに帰るのか、大騒ぎして
鳴いていました、 夕焼けがとても美しいです。

        夕焼け

  空が赤く
  雲まで染まる
  夕焼けだ

  子どもの手をひいて
  田舎の道を歩いた
  むかし むかし

  なんだか あそこは 手を合わせ拝む
  仏さまの世界があると
  おばあさまがそういっていたなぁ むかし むかし
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 昨日の続きです。
 人間学を学ぶ月刊誌  2010・8 「到知」
真の平和へ向けて歩み続ける           笹森恵子

 --無感覚の世界
    切れ切れの記憶ーー
 1945年8月6日、私は13歳。広島の女学生でした。
 その日、私たちは学徒動員に駆り出され、学校の外で作業に
取り組んでいました。
 見上げた真澄の空に銀色の飛行機と白い飛行機雲が見えま
した。
 クラスメートのとしちゃんに
 「みてごらん、綺麗よ!」
 と指を差した時、飛行機から白いものが落ちていくのが見えま
した。
               *

 どれだけ時間が過ぎたのでしょう。 意識が蘇って、叩きつけら
れた地面から顔をもたげました。 とても、静かでした。 なぎ倒さ
れて焼けこげた見たこともない世界が、音もなく広がっていました。
 そばには友人と見定めがたいほどに黒こげになった死骸が転が
っています。 黒く煤けた幾人もの人が、眼ばかりかはがれた皮膚
まで引きずり、血に染まった裸同然の姿で、漂うように歩いていま
す。 それは私自身の姿でもあったのですが、それに気ずくこともあ
りませんでした。 私は人々が漂っていく方向に歩き出しました。
 痛みはなかったのか?  よく不思議に思われるのですが、あの
時、痛さは感じませんでした。 というより、一切の感覚は無になっ
ていました。
 いまにして思えば、神が感覚をなくすことで私たちを護ってくださっ
たのでしょう。 そうでなければあれだけの大やけどを負っては、歩
くことも立つことも不可能でしょう。

 どこをどう歩いて小学校に辿りつき、講堂に横たわったのか、もは
や覚えていませんが、そのうち、意識は遠のいていきました。
 あれは夢だったのかのか幻覚だったのか、井戸が見えました。周
りに、黄色いかぼちゃの花が咲いています。 近寄ろうとすると、全
身が石のように重いのです。
 それでも這い寄っていくと、井戸と見えたのは小川になっていまし
た。 金縛りになったような体を引きずってさらに近ずくと、小川と思
ったのは大河でした。 次は海です。
 と、空の青が広がり、私の体がすごいスピードで飛んでいきます。
たちまち黄金色の空間に包まれました。 誰かがいる気配がして、
なぜかじっとしていられないような喜びがこみあげてきます。

 と、声が聞こえました。

 「恵子! 恵子!」

 両親の声でした。 私は急に現実に引き戻され、戸板に乗せられ
て千田町一丁目の自宅に戻りました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 なんか、とても辛いことですが、もう少し、明日も続けさせていただ
きますね。
 
 短歌

   夢のような現実がありその辛き経験をして優しく強し

 俳句

   鴉鳴く家に帰るか夏の夕

 川柳

  浴衣来てカップルが行く夏の街
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フェアリーグランマ

Author:フェアリーグランマ
ひとり暮らしのおばあちゃんですが、毎日を詩や短歌を作って楽しんで暮らしています。

心に残った本の一節を御紹介させて頂いております。

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